[メカニック編 #1]
寺田 英生HIDEO TERADA
滋賀スバル自動車株式会社
「NBRには最大300mの高低差や、170以上ものコーナーがあり、世界で最も過酷なコースと言われています。そのコースをマシンは最高時速250kmで走り、わずかなトラブルでも大事故につながります。私はそんな場面を目の当たりにし、緊張感に満ちた空気の中で作業をしました」。
コンマ1秒を争うレースでメカニックは素早い作業が求められる。しかしそれ以上に大切なのが『作業の確実性』だ。「当初私は作業のスピードを上げることばかり考えていました。けれどもドライバーのパフォーマンスを引き出すには、まず『安心してマシンに乗ってもらう』ことが大切で、そのためにメカニックは確実に作業をすることが何より必要だと気付きました。私の作業の1つ1つがドライバーの安全に直結し『クルマは命をのせている』という原点をNBRで痛感しました」。
2015年のNBR、スバルはSP3Tクラスで優勝を果たした。寺田はその経験を多くのスタッフに伝え、日々の仕事に活かしている。「レースのドライバーと同じように、お客様に安心しておクルマに乗っていただくことが、私たちの仕事で一番大事なことです。そのために丁寧な部品の取扱い、正しい作業工程、二重三重のチェックなど確実な作業をいつも徹底しています」。
スバルの多くのディーラーメカニックがNBRに参加し、最高の技術とプロの仕事を学ぶ。その知識と経験、そしてそのスピリッツは、より多くのスタッフに伝えられ、安心と愉しさを守るために役立てられる。
滋賀スバル自動車株式会社
※本サイトの内容は、2016年1月から2017年3月にかけて取材し公開したものです。