[メカニック編 #4]
安田 良平RYOUHEI YASUDA
千葉スバル自動車株式会社
ここ数年で、クルマに搭載されるコンピュータや電子部品の点数は急激に増えている。クルマ全体に神経のように張り巡らされたこれら電子部品に潜んだ目に見えない不具合を、スバル車専用の診断機器SSMは見つけ出すことができる。
「クルマの電子制御化が進んだ今、例えばギヤやワイヤーなど従来の機械的な部分の修理だけではクルマ全体のコンディションを維持することができません。クルマの隅々までを制御・検知するコンピュータにアクセスし、目に見えない部分を含めたクルマ全体のコンディションをチェックできるSSMは今の整備には欠かせません」
しかし、SSMを使えば誰でもクルマの不具合を探し出せるかと言うと、そう簡単な話ではない。そこにはやはり数々の高難度の整備を経験し、それらを乗り越えてきたメカニックの知識、そして研ぎ澄まされた五感が必要なのだ。「重要なのは、SSMを扱う人の感覚です。例えば私たちはSSMを繋ぐ前の段階で、クルマから発する音や臭い、熱などから得られる情報をもとにメカニックとしての五感でクルマの状態をチェックします。そこで少しでも気になるところがあればSSMで疑わしい部分を詳細に調べ、不具合の原因をあぶり出すのです。こうすることで、症状が悪化する前に処置を施し、お客様がもっと長く乗っていたいと思うスバル車がその本領を発揮し続けることができます」
クルマのコンディションを常に100%の状態に保ち、お客様の安心をしっかりとサポートするのは、最新の診断機器SSMそしてスバル車のことを知り尽くしたメカニックが持っている感覚なのである。
千葉スバル自動車株式会社
※本サイトの内容は、2016年1月から2017年3月にかけて取材し公開したものです。