カートピア12月号 TOURING With SUBARU SUBARU XV

SUBARU XV Advance(ブルー内装) ラグーンブルー・パール ローマウントタイプルーフレール+シャークフィンアンテナ、アイサイトセイフティプラス(運転支援/視界拡張)はメーカー装着オプション。

Touring with SUBARU

ラグーンブルー・パール
誘われて

青森県青森市~下北郡東通村

SUBARU XV Advance(ブルー内装) ラグーンブルー・パール ローマウントタイプルーフレール+シャークフィンアンテナ、アイサイトセイフティプラス(運転支援/視界拡張)はメーカー装着オプション。

その土地だけの食べ物。素晴らしい風景。人との触れあい…。旅に出る目的はさまざまだが、今回の旅のキッカケは色だった。エビススバルビルのショールームに展示されていたSUBARU XV Advanceを見たのが始まりだ。ラグーンブルー・パールと名付けられたそのボディカラーは、これまでに見たことのない瑞々しい透明感のある青で、ショールームのライトの下で、ひときわ輝いて見えた。このクルマで自然の風景の中を走ってみたい。この色が映える空間を探してみたい。そんな思いから旅は始まった。

海と風が刻んだ生きた彫像


ラグーンブルー・パールという色に導かれてスタートした今回のツーリング。目的地に選んだのは県名に青という文字を持つ青森県。市内をスタートして、まずは下北半島に足を伸ばすことにした。この半島の真ん中に不思議な色の水を湛えた湖があるという。そこを最終目的地とし、e-BOXERを搭載したSUBARU XV Advanceで、晩秋を迎えた下北半島を周遊してみることにした。

右手に見えるのが尻屋埼灯台。ちなみに尻屋崎は「崎」、尻屋埼灯台は「埼」と表記が異なる。これは、地図の作成などを担う国土地理院が海に突き出た陸地全体や集落を「崎」と表すのに対し、灯台を管轄する海上保安庁は海洋に突出した陸地の突端部を示す字として「埼」を用いることに由来する。

右手に見えるのが尻屋埼灯台。ちなみに尻屋崎は「崎」、尻屋埼灯台は「埼」と表記が異なる。
これは、地図の作成などを担う国土地理院が海に突き出た陸地全体や集落を「崎」と表すのに対し、
灯台を管轄する海上保安庁は海洋に突出した陸地の突端部を示す字として「埼」を用いることに由来する。

日の光の下で見るラグーンブルー・パールは、ショールームの照明の下で見た時よりも輝きが増して、一段と鮮やかに感じた。XV Advanceは、車内にもブルーがあしらわれている。ボディ色より抑えた青のインパネ加飾はクリーンなイメージで、このクルマがe-BOXERを搭載したハイブリッドモデルであることを改めて気付かせてくれる。左手に陸奥湾を望みながら国道4号を東へ向かって走り、野辺地町を目指す。e-BOXERの走りは極めて快適だ。発進時もアクセルを踏むとすぐにグンとトルクが立ち上がるので小気味よい。

初日に訪れたのは下北半島東端に突きだした尻屋崎。むつ市街を経て左手に津軽海峡を眺めながら県道6号線を北上する。尻屋崎入り口に設けられたゲートをくぐり、さらに先へ進んでいく。岬の先端は白い灯台と広々とした緑の草地、その向こうには濃紺の海が見える絶景地だ。

尻屋崎の草地に放牧されている寒立馬。人を怖れず、車道にも出てくる。

尻屋崎の草地に放牧されている寒立馬。人を怖れず、車道にも出てくる。

当日は荒れ模様の天候で、空は表情をめまぐるしく変え、岬に到着した時は冷たく激しい風が海から吹き付けていた。5分も外にいると凍えてしまうような天候だ。そんな荒々しい天候をものともせずに、のんびりと草を食んでいる馬たちがいた。芦毛、栗毛、少しまだらな変わった毛色の馬も居る。岬の周辺に放牧されている寒立馬[かんだちめ]という馬だ。馬というとつい競走馬の姿を思い出すのだが、ここにいる馬たちは、もっとがっしりとした体格で、ダイナミックなそのフォルムを眺めていると、一本の大木から削り出された彫刻のように見えてくる。競走馬は走る姿が美しいが、この馬は寒立馬という名前の通り、寒風の中、逞しい四本の脚で大地をしっかりととらえて立つ姿が美しかった。

半島の中央で見つけた
もう一つのブルー


本州最北端の大間崎を経て、半島の西端沿いを走る国道338号(海峡ライン)は、険しい地形の中を走るタイトなワインディング路。
むつ市内から宇曽利湖に向かう道の途中から分岐して山道を30分ほど走ったところにある、釜臥山展望台からの眺望。眼下にむつ市、右手には陸奥湾の内湾である大湊湾が広がる。

むつ市内から宇曽利湖に向かう道の途中から分岐して山道を30分ほど走ったところにある、
釜臥山展望台からの眺望。眼下にむつ市、右手には陸奥湾の内湾である大湊湾が広がる。

旅の二日目は、下北半島を左回りにぐるり一周することにした。本州最北端の大間崎を経て、半島の西端沿いを走る国道338号(海峡ライン)は、険しい地形の中を走るタイトなワインディング路。時おり道端に猿が出てきたり、コーナーの向こうからバイクが結構なスピードで走ってきたりとなかなか気が抜けないが、車窓から望む風景は海景色、山景色と移り変って飽きない。

八柄間山から望む仏ヶ浦。およそ2000万年前、海底火山の活動によって形作られた地表が長い時間をかけて波に削られ、現在の形状になったといわれている。

八柄間山から望む仏ヶ浦。およそ2000万年前、
海底火山の活動によって形作られた地表が長い時間をかけて波に削られ、
現在の形状になったといわれている。

中でも圧巻は仏ケ浦だ。ここは下北半島でも有数の観光地で、白い岩肌をむき出しにした断崖絶壁が約2kmにわたって連なっている。ダイナミックなこの風景は、海峡の荒波や風雨によって長い年月をかけて、凝灰岩が侵食されてできたものだ。海岸沿いにある駐車場からは、海に落ち込んでいく奇岩が幾重にも連なったスケールの大きな景観を愉しむことができる。
仏ケ浦から南下する道は先ほどまでとはうって変わって山あいを走る快適なワインディング路が続く。ここでは、SI-DRIVEを(S)モードにしてXV Advanceのスポーティな走りを存分に愉しんだ。 

透明度の高いカルデラ湖の宇曽利山湖。近くには霊場恐山があり、神秘的なムードに満ちている。

透明度の高いカルデラ湖の宇曽利山湖。近くには霊場恐山があり、神秘的なムードに満ちている。

透明度の高いカルデラ湖の宇曽利山湖。近くには霊場恐山があり、神秘的なムードに満ちている。

半島をぐるり周遊して、いよいよ最終目的地に向かう。目指す宇曽利山湖は下北半島のほぼ中央にある湖だ。この湖は恐山山地の噴火で形成されたカルデラ湖で、湖水は強い酸性。そのためか独特の色をたたえているという。雑誌やSNS等、さまざまなところで画像でも紹介されているが、実際にはどんな色をしているのだろう? むつ市内から霊場で知られる恐山に向かう道を登って行くと、曲がりくねった細い山道の先、視界が開けたところにその湖はあった。周辺には硫黄の香りが漂っている。あたりは静まり返っており、秋色に染まりゆく山に囲まれて、波ひとつ無い湖面が広がっている。その色は空の青よりもわずかに深みを帯びており、陽光を反射させて独特の彩を湛えた透明感のある青だった。クルマを降りて、水際に近付くと、澄んだ湖水を透して白い砂浜が見えた。振り返ると、そこにも湖と同じように透き通った青があった。それは、ここまで私たちを連れてきてくれたXVのラグーンブルー・パールだった。

今月のルート


恐山〜尻屋

冬期閉鎖情報


恐山(恐山街道)

むつ恐山公園大畑線
むつ市二又~むつ市恐山 
11月22日 17時~4月20日 12時
むつ市恐山~むつ市大畑町薬研 
11月22日 17時~4月25日 12時

尻屋崎

12月1日~3月31日
(開放時間:4月1日~4月30日 8:00~15:45、
5月1日~11月30日 7:00~16:45)
※寒立馬は、1~3月の間アタカ越冬放牧地にて放牧

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