SUBARU×SAJ スペシャルインタビュー スキージャンプ男子日本代表

「助手席はレジャンドシート。終われば、みんな一緒に雪道の旅です。」

風の涼しい初夏の札幌。宮の森のジャンプ台に笑い声が何度も響いた。
集まったのは、「レジェンド」葛西紀明選手をはじめSAJジャンプチームメンバーたち。
代表合宿中の彼らに、冬の闘いを影で支えるスバルと選手の関係を聞いた。

  • 清水 礼留飛
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    清水 礼留飛
    (雪印メグミルク)
    高校時代にノルディック複合から純ジャンプへと転向。そこから大きく成長を果たし、14年ソチ五輪ではジャンプ団体メンバー入り。プレッシャーのかかる1番手を務め、見事なジャンプを披露。銅メダルに貢献した。
  • 葛西 紀明
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    葛西 紀明
    (土屋ホーム)
    選手生活は20年以上。40歳超で活躍を続け、国内外から多くの賞賛を集める日本ジャンプチームの「レジェンド」。14年のソチ五輪ではラージヒル個人で銀メダルを獲得。7度目の五輪出場で悲願の個人メダルをつかんだ。
  • 伊東 大貴
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    伊東 大貴
    (雪印メグミルク)
    中学生にしてラージヒルの公式試合に出場。五輪には06年のトリノ大会から3大会連続で出場を果たす。とくに14年のソチ五輪では、男子ラージヒル団体で、チームの銅メダル獲得に大きく貢献する。
  • 竹内 択
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    竹内 択
    (北野建設)
    中学卒業後に早くもフィンランドに渡り技術を磨く。10年のバンクーバー五輪で五輪初出場。続く14年のソチ五輪では男子ラージヒル団体で銅メダルを獲得。同種目では98年の長野五輪以来となるメダルを日本に持ち帰った。

冬は、欧州各地をスバルで転戦。
サポートカーに乗れるのは年功序列?

サポートカーに乗れるのは年功序列と語る葛西紀明選手。

――毎年11月から始まる欧州転戦は、ほとんどクルマで移動だとか。

葛西:
そうですね。冬の間、ヨーロッパを陸路で西へ東へ。試合が終わったら、次の会場までいつも5、6時間くらいクルマの中です。スバルのサポートカーに乗ったり、あとはバスに乗ったりとか。
伊東:
期間中は大きなバスを2台レンタルしていて、荷物用と人用と。でもスバルの方が全然ラクなんで、できればみんなそっちに乗りたい。
竹内:
乗り心地的にね。バスはこう、シートが90度!って感じで、あれは結構つらいよね。

スバル車は険しい道でも頼もしいと語る伊東大貴選手。

――――好評のサポートカーですが、定員がありますよね。結局いつも誰が乗ることに?

竹内:
運転手をのぞけば、あと3人なんですが、だいたい葛西さんでしょ、伊東さん、それと僕。
葛西:
スバルに乗る人は年功序列で決まる(笑)。清水、お前はまだ早い。
清水:
僕はすぐに遠慮して、バスに駆け込みます。迷うことなく(笑)。
伊東:
ちなみに助手席はいつも葛西さん。レジェンドシートです。後部座席に僕と竹内。で、試合後は仲よくクルマの旅と。

――――ワンシーズンで何千キロと走りますよね。ときには険しい道なんかも?

清水:
所々ありますよね。
伊東:
ほら、スイスのエンゼルベルクのあたり。ホテルが結構山の上にあって、チェーンを巻いてガシガシ登っていく感じ。スバル車って、ああいうときに頼もしい。
葛西:
そういえば昔、どこかの雪道で動けなくなったことがなかった?
竹内:
あれは荷物車。みんなで引っ張って脱出したやつ。サポートカーじゃないので、スバルさんご安心を(笑)。
清水:
実際、スバルのサポートカーのトラブルって…。
葛西:
聞かないな。使ってるのはレガシィですが、なかなかタフですよね。

車内は休息時間。悔しさを消化して、次の試合会場へ。

スバルのサポートカーの前で語る清水礼留飛、葛西紀明、伊東大貴、竹内択選手。

――――車内の時間が長いですが、みなさんどんな風に過ごされているんですか。

竹内:
だいたい寝たり、音楽を聴いたり。みんな、カラダを休める方向にもっていきます。前の試合の反省とかは車内ではほとんど出ないよね。
伊東:
だね。アドバイスとかもお互いしないし。

スバルのサポートカーに乗り込む清水礼留飛、葛西紀明、伊東大貴、竹内択選手。

葛西:
悔しさは自分の内側へ。ひとりでハラワタ煮えくり返って、それで次の会場が近づいたら、ぽっと忘れる。これがいちばん。

――――若い清水選手はどうですか。ときには落ち込んだりしませんか。

葛西:
こいつは成績が振るわなかったら、控え室の壁に穴をあけます。
清水:
あけません(笑)。
葛西:
まぁ、きかない。

試合でのバス移動について語る、清水礼留飛選手。

清水:
あけませんって(笑)。実際ひきずっているヒマもないんですよね。試合が終わってクルマに乗って翌日にはもう予選だから。早ければ中一日、いや、年末のジャンプ週間は中一日さえないときも…。

――清水選手の場合、バス移動が多いようですがやっぱり大変ですか?

清水:
うーん。サポートカーみたいにはのびのびできないですね。シートが固いんで、下にマットをひいたりとか座り心地をちょっとでもよくします。
竹内:
ちなみに欧州勢はすごくラグジュアリーなんだよね。
伊東:
そう。たとえばオーストリアチームはキャンピング仕様のめちゃくちゃデカいクルマを持ってて、キッチンとかシャワーとか、それにカラオケもついてたり。
竹内:
日本チームはメンタル鍛えられてるから、少々辛くても大丈夫(笑)。
葛西:
いやでもホント、日本チームはメンタル強いと思うよ、実際のところ。暗いヤツはいないし、全員前向き。みんな僕を見て育っているので。
伊東:
ぜんぶ自分の手柄です、レジェンドは(笑)。

プライベートのクルマ選びは「かっこいい」ことと、もうひとつ…。

プライベートのカーライフを語る葛西紀明、伊東大貴、竹内択選手。

――――プライベートでのカーライフはどうですか。葛西さんはクルマ好きだと聞きますが?

葛西:
好きですね。スポーツカーに乗ることが多いです。それに乗るだけじゃなくて、ホイールやシートに凝ってみたりとか。キライな言葉が「純正」です(笑)。
竹内:
一緒にドライブしたりもしますよね。
葛西:
だね、ときどき竹内を助手席に乗せて走ります。あと個人的には、実家のある下川町までとか、奥さんの実家の函館までとか、北海道を長距離運転するのが楽しいですね。竹内は、ひとりのときはどこ走ってるの?

車を選ぶ基準について語る竹内択選手。

竹内:
僕は長野なんで、軽井沢のアウトレットへ行くことが多いかな。まぁあんまり買わないんですが、単純にクルマで行くのが好き。車種はSUVですね。確か、清水もSUVだっけ。
清水:
うーんそうですね。なんか、かっこいいなーって、それくらいの気持ちです(笑)。

――でもスタイリングは大事ですよね。みなさん、クルマを選ぶときの基準は、やっぱりまずは「かっこいい」ですか。

葛西:
僕は完全にそうですね。
伊東:
そういえば免許取りたての頃は、インプレッサがかっこよくて好きでした。コーチの宮平(秀治)さんも大のインプレッサ好き。
葛西:
スバルは何気にデザインがかっこいいと思う。あと高い安全性。
竹内:
葛西さんも安全性とか気にするんですね。
葛西:
気にしないのはお前だろ(笑)。こいつはハンドルを握ると性格が変わる例のタイプです。
竹内:
そんなことないですよ(笑)。
葛西:
まぁ、正直な話、昔はそれほど安全性に重きを置いていなかったんですけどね。結婚して家族を持って、やっぱり大事だなと思うようになりました。
伊東:
乗ってて安心ってことでいえば、サポートカーがスバルでよかったなというのはありますよね。ラリーといえばスバル。雪道なんかを走ることも多いし。
葛西:
悪路に強いからね。アイサイトとかも最近はあるけど、走りの基本的な部分がまずしっかりしていることが大事。

スキージャンプ男子日本代表からのメッセージをお送りします

SUBARU×SAJスペシャルインタビューです。
スキージャンプ男子日本代表(葛西紀明選手・清水礼留飛選手・伊東大貴選手・竹内択選手)の意気込みをご覧ください。

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