カートピア4月号 TOURING With SUBARU SUBARU BRZ STI Sport

Touring with SUBARU

SUBARU BRZで走り抜ける、
早春の伊豆半島

静岡県下田市〜南伊豆町

今月は、昨年ユネスコの世界ジオパークに認定されたダイナミックな自然景観を巡りながらスポーティな走りを愉しもうとSUBARU BRZ STI Sportを相棒に選んだ。
ボディカラーは鮮やかなWRブルー・パール。
潮風にわずかに春の暖かさを感じる沼津をスタートして伊豆半島を南下。
早咲きの桜で賑わう下田、南伊豆エリアを目指した。

爽快なワインディング路で、
MTを操る愉しさを堪能


“伊豆半島ジオパーク(2018年世界ジオパークに認定)”に認定された景勝地がたくさんある

伊豆半島の付け根にある沼津をスタートしてWRブルー・パールのSUBARU BRZ STI Sportで半島の南端を目指す。下田までの最短距離は下田街道(R414)を南下して天城峠を越えるルートだが、今回は修善寺から県道18号を西へ進み、半島の西岸を海沿いに走ってみた。このルート上には “伊豆半島ジオパーク(2018年世界ジオパークに認定)”に認定された景勝地がたくさんあるからだ。

ジオパークとはジオ(大地・地球)とパーク(公園)を組み合わせた言葉で、学術的に重要な地形や地質を備えた自然公園のこと。今から60万年前、太平洋にあった海底火山群が本州に衝突してできたという伊豆半島には、地殻変動や火山活動によって形成された変化に富む地形が随所にある。

海岸線に出る前に西伊豆スカイライン〜西天城高原道路(県道411号)を走ってみた。箱根から中伊豆に至るエリアにはスポーティな走りを愉しめるワインディング路がいくつかあるが、このルートはその中でも秀逸な道だ。尾根づたいに設けられた道は舗装状態がよく、眺望も抜群。適度な起伏のあるワインディング路はMT車でスポーティに走るにはうってつけだ。交通量もそれほど多くなく、無料で走ることができるのも嬉しい。ショートストロークで節度感のあるSUBARU BRZのシフトレバーは意図した通りに的確に操作でき、ストンと吸い込まれるようにシフトゲートに入っていく操作フィールが心地よい。

黄金崎。夕暮れには駿河湾に沈む夕陽に照らされて、岩石が黄金色に染め上げられる。

黄金崎。夕暮れには駿河湾に沈む夕陽に照らされて、岩石が黄金色に染め上げられる。

尾根道の爽快な走りを堪能した後、県道410号を西に下っていくと30分ほどで黄金崎に辿り着いた。駿河湾を隔てて遠景に富士山を望み、眼下には独特の黄土色の岩肌を持つ岩壁を眺める。夕陽の美しさでも知られるポピュラーな観光地だ。駐車場にあったジオパーク解説パネルによると、この独特の岩肌は海底火山の噴出物で、温泉水や地熱の作用によって岩が変質・変色したものだという。宇久須でガラス原料となる珪石が産出されたことや、土肥で金が採掘されたことも、同様の熱水変質の恵みだ。こうした来歴を踏まえ改めて荒々しさを秘めた黄色の断崖に目をやると、かつてはこの半島が激しい火山活動を続ける一つの巨大な島であったことが実感できた。

堂ヶ島の天窓洞は波によって地層の弱い部分が削られた洞窟。堂ヶ島洞くつめぐり遊覧船で観に行くことができる。

堂ヶ島の天窓洞は波によって地層の弱い部分が削られた洞窟。
堂ヶ島洞窟めぐり遊覧船で観に行くことができる。

石廊崎の突端。4月1日にオープンする『石廊崎オーシャンパーク』の駐車場から徒歩約8分。

石廊崎の突端。4月1日にオープンする『石廊崎オーシャンパーク』の駐車場から徒歩約8分。

石廊崎の西、奥石廊崎にある愛逢岬からの眺め。この近くにも柱状節理を眺めるポイントがある。

石廊崎の西、奥石廊崎にある愛逢岬からの眺め。
この近くにも柱状節理を眺めるポイントがある。

ここからはR136を南下し観光客で賑わう堂ヶ島や、県道16号に入り伊豆半島の南端に位置する石廊崎にも立ち寄ってみる。どこへ行っても写真や図解入りの詳しい解説パネルがあって、目の前の風景がどのようにして形作られたのかを分かりやすく解説している。

自然が彫り刻んだ、
大地の造形美


しーもん 下田市観光交流課の世界一の海づくりプロジェクトの窓口として2014年に開設した下田のアウトドア・自然体験案内所。下田にある90箇所の体験施設をネットワークしており、希望に応じたアクティビティを紹介してくれる。案内人の土屋桂子さん(左)と田中秀夫さん。

しーもん 下田市観光交流課の世界一の海づくりプロジェクトの窓口として2014年に開設した下田のアウトドア・自然体験案内所。
下田にある90箇所の体験施設をネットワークしており、希望に応じたアクティビティを紹介してくれる。
案内人の土屋桂子さん(左)と田中秀夫さん。

下田の街に入り、最初に訪ねたのは『道の駅 開国下田みなと』2階にある“しーもん”。ここでは、アウトドアアクティビティや自然体験を中心に手作りクラフト体験やリラクゼーション、グルメ情報など、下田に関するあらゆる情報を提供し、紹介してくれる。

ジオガイドの鈴木美智子さんが“大地の魅力をお菓子を通じて発見してもらいたい”という思いを込めて作ったジオ菓子。柱状節理のジオ菓子は下田産のひじきが入ったココア味のクッキー。1個350円。「道の駅 開国下田みなと」で販売中。

ジオガイドの鈴木美智子さんが“大地の魅力をお菓子を通じて発見してもらいたい”という思いを込めて作ったジオ菓子。
柱状節理のジオ菓子は下田産のひじきが入ったココア味のクッキー。
1個350円。「道の駅 開国下田みなと」で販売中。

爪木崎の俵磯にある柱状節理は、マグマや溶岩が冷え固まるときに体積が縮んでできたもの。

爪木崎の俵磯にある柱状節理は、マグマや溶岩が冷え固まるときに体積が縮んでできたもの。

弓ヶ浜1200mの弧を描く白砂の海岸は、青野川に流されてきた砂粒が帯状にたまってできた「砂嘴(さし)」という地形。ジオ菓子の「弓ヶ浜砂嘴クッキー」は南伊豆産のアロエや、熊笹、松葉を使いビーチの部分には白ごまを載せたクッキー。

弓ヶ浜1200mの弧を描く白砂の海岸は、青野川に流されてきた砂粒が帯状にたまってできた「砂嘴(さし)」という地形。
ジオ菓子の「弓ヶ浜砂嘴クッキー」は南伊豆産のアロエや、熊笹、松葉を使いビーチの部分には白ごまを載せたクッキー。

「下田の一番の魅力は、引き出しが沢山あって、訪れる人それぞれの楽しみ方ができることです」と、案内人の土屋桂子さん。土屋さんは、一時期下田を離れていたそうだが、都会暮らしをする中で改めて自然に恵まれたこの土地の魅力に気付き、戻ってきたという。そんな土屋さんにお奨めのジオサイトを案内していただいた。予め予約をすればジオガイドと一緒に散策できるガイドツアーにも参加できる。今回はSUBARU BRZで気ままにポイントを巡りたかったので、下田エリアにあるジオサイトの中から、弓ヶ浜、龍宮窟、爪木崎、恵比須島を巡ってみた。マリンスポーツや金目鯛料理、温泉…とこれまでも下田には何度も足を運んだのだが、ジオサイト巡りは初めてだ。

龍宮窟は波が打ち付けてできた洞窟の天井の一部が崩れ、直径50mほどの天窓が開いたもの。海底火山から噴出した黄褐色の岸壁と青い海水とのコントラストが美しい。

龍宮窟は波が打ち付けてできた洞窟の天井の一部が崩れ、直径50mほどの天窓が開いたもの。
海底火山から噴出した黄褐色の岩壁と青い海水とのコントラストが美しい。

ジオサイトめぐりの途中に立ち寄った洋菓子店「ケークス・カノン」。父親が下田で和菓子店を営んでいるというオーナーシェフの加藤泰志さんは、洋菓子と和菓子の修業を経て2013年にケークス・カノンを開店。名物の土鍋プリンの他にも、和と洋の要素を併せ持った“ケーキ大福”など、地元の食材を使ってここでしか味わえないユニークなお菓子作りをしている。
ジオサイトめぐりの途中に立ち寄った洋菓子店「ケークス・カノン」。父親が下田で和菓子店を営んでいるというオーナーシェフの加藤泰志さんは、洋菓子と和菓子の修業を経て2013年にケークス・カノンを開店。名物の土鍋プリンの他にも、和と洋の要素を併せ持った“ケーキ大福”など、地元の食材を使ってここでしか味わえないユニークなお菓子作りをしている。

ジオサイト巡りの途中に立ち寄った洋菓子店「ケークス・カノン」。
父親が下田で和菓子店を営んでいるというオーナーシェフの加藤泰志さんは、洋菓子と和菓子作りの修業を経て2013年にケークス・カノンを開店。
名物の土鍋プリンの他にも、和と洋の要素を併せ持った“ケーキ大福”など、地元の食材を使ってここでしか味わえないユニークなお菓子作りをしている。

土鍋プリンはプリンの上にスポンジ、カスタードクリーム、生クリームを載せ、さらに6〜7種の旬のフルーツをトッピングしている。写真はプリンアラモード4個分が入ったレギュラーサイズ(1800円・税込/確実に購入するには要予約)。

土鍋プリンはプリンの上にスポンジ、カスタードクリーム、生クリームを載せ、さらに6〜7種の旬のフルーツをトッピングしている。
写真はプリンアラモード4個分が入ったレギュラーサイズ(1800円・税込/確実に購入するには要予約)。

「実は観光ポイントとしてジオサイトに注目が集まりだしたのはこの数年のことで、地元で生まれ育った私も知らなかったポイントもあるんです」と土屋さん。その一つが、灯台や野水仙群生地として知られている爪木崎の俵磯にある“柱状節理”。地下から上昇してきたマグマが噴火を起こさず、地層の隙間に入り込んで冷えて固まったものだ。そのときの体積収縮によってできた六角形の割れ目が“柱状節理”で、俵磯では、遊歩道を下ってその岩のすぐそばまで近づくことができる。巨大な鉛筆を束ねたような幾何学的造形は神秘的で、近づいてみるとその大きさと存在感に圧倒される。

その後訪れた弓ヶ浜や龍宮窟、恵比須島もそれぞれ個性豊かな造形や景観を見せてくれた。伊豆半島は、訪れる度に新しい発見の扉を開けてくれる。地質学的に見ると本州で唯一フィリピン海プレート上にあるこの半島は、大地の足跡と南海の記憶を満載した、陸続きの宝島なのかもしれない。

今月のルート


沼津市〜修善寺〜西伊豆スカイライン〜
黄金崎公園〜堂ヶ島〜石廊崎〜
道の駅 開国下田みなと〜ケークス・カノン

今月の紹介ポイント


しーもん

静岡県下田市外ケ岡1-1
道の駅 開国下田みなと2F
TEL:0558-22-5255
営業時間:9:00〜17:00 無休
http://www.seamon.info

ケークス・カノン

静岡県下田市西中7-26
TEL:0558-22-4808
営業時間:9:00〜19:30
定休日:水曜日/不定休木曜日(月1回)
http://shimoda100.com/
sweet/cakeskanon/

ジオ菓子問い合わせ先

ジオガシ旅行団

静岡県賀茂郡南伊豆町加納639
http://geogashi.com

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