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Photographs●小川宏子
SUBARU on the Road
海と山、自然の恵みを味わう
神奈川県・真鶴(まなづる)町~湯河原町~箱根町
Photographs●小川宏子
神奈川県に住み始めて、2年半が経つ。「新しい神奈川県の魅力を見つけたい」そんな思いで始まった今回の旅。ビルやマンションが建ち並ぶ都会を離れて目指すのは、自然がたくさん残る足柄下郡・真鶴町。神奈川スバル株式会社からお借りしたクールグレーカーキのレヴォーグに乗り込み、横浜町田ICから東名高速道路を西へと進む。久しぶりのドライブに期待を膨らませながら、アイサイトXによる快適な高速巡航で旅がスタートした。
真鶴の海がはぐくむ、
豊かな生態系
小田原厚木道路を小田原西ICで下り、国道135号を南下すると最初の目的地、真鶴半島に入る。真鶴半島は、相模湾に突き出た小さな半島で、今から23~15万年前にこの地域で噴出した溶岩によってできた土地。マグマでできた岩礁があり、相模川や酒匂川[さかわがわ]、海からの黒潮などが混ざり合うこの海域では、豊かな海の生態系がはぐくまれている。
まず向かったのは、真鶴半島先端の沖合にある三ツ石海岸。干潮時に三ツ石と呼ばれる岩礁と半島が陸続きになるその場所は、夏は磯遊び、お正月には美しい初日の出が拝めることで有名なスポット。三ツ石海岸のすぐ側には、海に影を落として魚介類の隠れ家になる森林「魚つき保安林」があり、駐車場から海岸までは、その林の中の階段を250段以上下る。海に近づくごとに大きくなる波音に耳を澄ませながら階段を下りていくと、目の前に三ツ石が姿を現す。ゴツゴツとした岩場を足元に気を付けながら進むと、イソギンチャクやカニ、ヤドカリたちが至る所にいるのがわかる。顔を上げ沖合を見ると、一隻の船と素潜り漁をしている漁師。海の生き物、そして真鶴に住む人々がのびのびと暮らしている様子を、海岸を少し歩くだけで感じることができた。海の向こうに見える熱海や大島を眺めながら、三ツ石を後にする。
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海岸から三ツ石までは大人の足でも30分かかるそう。
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三ツ石海岸の近くにある「お林展望公園」に立ち寄る。生い茂る緑が夏を感じさせる。
三ツ石海岸から県道739号を北上している途中に立ち寄ったのが、真鶴でとれた魚介や富士箱根が生むジビエ、そして全国各地の旬の食材を使用した和フレンチが味わえる「お林の中のレストラン 海to里[うみとさと]」。相模湾が望める開放的なテラス席で、その日真鶴港に揚がったイサキを使った前菜とA4ランクの山形牛のハンバーグを頂く。前菜から漂う和の香りやメインのハンバーグのきめの細かさに、料理に対する細部へのこだわりを感じる。「お客様一人ひとりに寄り添い、できる限りご希望に応えられるような接客を心がけています」と話すマネージャーの小松さん。平日でもお昼時になると、駐車場はお客様のクルマでいっぱいに。地元に根付き、地元の人に愛されているお店であることが伝わってきた。
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琴ヶ浜。海岸では家族連れが磯遊びを愉しんでいた。
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大きな窓から見えるのは真鶴の大自然。お林の中のレストラン海to里では、開放感のある空間で気軽に洋食を楽しむことができる。
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クルマで来られるお客様のために、ノンアルコールワインの用意も。
ワインディングを
駆け抜ける
次に向かったのは湯河原町。真鶴から国道135号に入り、その後千歳川沿いを北上する。温泉街を走りながら見つけたのが、大正14年創業の「ゑふや本店」。看板商品は、「かながわの名産100選」にも選ばれた「きび餅」。ふわふわの食感と甘さ控えめの上品な味わいが特徴のきび餅は、創業以来ずっと同じ製法で作られているという。「どの商品も無添加の素材を使用しているところが当店の魅力です」と、ゑふや本店代表の二見さんが教えてくれた。
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その日の気温や天気に合わせて水の量を調整して作られているというきび餅。
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ゑふや本店では、他にも温泉まんじゅうや羊羹が販売されている。
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オレンジラインを通って椿ラインへ。
旅のラストは、椿ラインを通って大観山[たいかんざん]展望台を目指す。椿ラインはカーブが続き、険しくもありドライブ好きにとっては愉しい道だ。山を一気に駆け上るタイトなワインディングを走っていると、免許を取って間もないころに出かけた父とのドライブを思い出す。まだ運転に自信がなかった私は、助手席に座る父からアドバイスを貰っていた。正直、今回のドライブも山道を上手く運転できるか不安があった。しかしそんな思いとは裏腹に、レヴォーグはコーナーでもたつくことなくスイスイと駆け上がる。途中雨が降り始め路面は濡れていたが、シンメトリカルAWDの安定感のある走りのおかげで展望台まで安心して走ることができた。大観山展望台は、天気が良いと富士山や芦ノ湖など箱根の地形が一望できる絶景ポイント。訪れた時は、霧が深く景色を愉しむことはできなかった。それでもレヴォーグでワインディングを意のままに走ることができ、気持ちは晴れやかだった。
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大観山展望台にある「箱根のぶらんこ」。
晴れた日は雄大な富士山と芦ノ湖を背景に写真が撮れる。
海と山、自然の恵みをたっぷり味わえた今回の旅。普段接する神奈川県とは違う、新しい一面を見つけることができた。そして「今度故郷に帰ったら、レヴォーグの助手席に父を乗せて驚かせてやろう」そう思いながら、アネスト岩田ターンパイク箱根を下り帰途についた。
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小田原と伊豆・箱根を結ぶアネスト岩田ターンパイク箱根。
自然の中を通るワインディング路では季節によってさまざまな景色を愉しむことができる。
今月のルート
三ツ石海岸~お林展望公園~お林の中のレストラン 海to里~
ゑふや本店~オレンジライン~椿ライン~
大観山展望台~アネスト岩田 ターンパイク箱根
今月の紹介ポイント
お林の中のレストラン 海to里
神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴1408-1
TEL 0465-46-9039
営業時間 ランチ11:30-15:00(L.O 14:00) ディナー18:00-20:30(最終入店19:45、L.O 20:00)
定休日 水曜日、第2・第4木曜日
http://umitosato.com
ゑふや本店
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上459
TEL 0465-63-3301
営業時間 8:00-17:00
定休日 木曜日
https://www.efuya-honten.jp/
アネスト岩田
ターンパイク箱根
神奈川県小田原市早川2-22-1
TEL 0465-23-0381
営業時間 5:30-22:30(最終入場時間22:00)
利用料金 箱根小田原本線 普通車730円
https://www.htpl.co.jp/
注)新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防のため、営業時間・営業内容に変更が生じる場合があります。事前に各スポットへお問い合わせください。
※神奈川県在住のスタッフが、県境を越えずに取材・撮影を行なっています。
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