ここがSUBARUですVoL.60
デザインと機能性を両立したSUBARU XV Advanceの
ローマウントタイプ
ルーフレール
車種に合わせて3タイプをラインアップ
ルーフレールには、アウトドアやスポーツ等を愉しむSUV車の、エクステリアデザインとしての象徴的なイメージがあります。一方で、実際にお客様が様々なアクティビティを愉しむ時にしっかりと使える機能も備えていなければなりません。デザイン性と機能性という両面を考慮し、SUBARUではクルマのキャラクターに合わせてラダータイプ、クロスバービルトインタイプ、ローマウントタイプの3種類のルーフレールを用意しています。
ラダータイプは、ルーフレールに別売のアタッチメントとベースキャリアを取付けられるだけでなく、穴の部分にロープをかけて荷物を固定することもでき、多用途性に優れています。デザイン的にも最もタフなイメージがあり、SUBARU XVやフォレスターに設定しています。
クロスバービルトインタイプは、ルーフレールに可動式のバーが組み込まれているので使い勝手が良く、別売のアタッチメントを取付けてボートやカヤックなどを手軽に載せて出かけられます。先頃発売したアウトバックX-BREAKに採用しています。
今回ご紹介するローマウントタイプは、ルーフレール全体が屋根に張り付いており、ラダータイプのようにロープをかけることはできませんが、別売のアタッチメントとベースキャリアを取付けて使うことができます。デザインも最もスタイリッシュで、普段の街乗りはスマートに、いざ使う時はしっかり使いたい方に適しており、SUBARUでは既にアウトバックに採用しています。今回はXVのラインアップの中で最上位モデルであるXV Advanceのために、使い勝手に優れた、上質でスポーティな専用のローマウントタイプルーフレールを新開発しました。(西井)
目標は
「お客様の使いやすさ」
私はXVのラダータイプ ルーフレールと今回のローマウントタイプ ルーフレールの両方の設計、開発に携わりました。どちらのタイプにも共通して言えることは、デザイン性だけでなく、使い勝手にも優れたルーフレールであるということです。西井が説明したようにルーフレールにはデザインとしてSUVのイメージを形作るというねらいもあるので、他のクルマメーカーのSUVではデザインのみが優先され、アタッチメントを取付けられる部分が限られてしまう場合があります。アタッチメントを取付ける部分は、相応の負荷がかかるため、ルーフレールとボディを締結している場所やボディ自体の強度にも関係するからです。これに対し、伝統的に機能性を持ったデザインを造りこんできたSUBARUでは、ルーフレールのどこにでもアタッチメントを取付けることができるように開発を進めています。それが実現できた背景には、ベースとなるボディが頑丈だということも貢献していますが、SUBARUならではの開発スタイルによるところが大きいと思います。
クルマを造る場合、一般的には企画→デザイン→設計→評価というようにその部署の業務範囲や業務の流れが明確に定められており、職場も離れていることが多いのです。これに対し、SUBARUの場合は設計者やデザイナー、評価部門の担当者など同じクルマの開発に携わるメンバーが部門の垣根を越えて頻繁にコミュニケーションを取りながら各々の能力をダイレクトに開発に活かすことで、狙い通りのクルマを造り上げていきます。今回もベースとなるデザインに対して、強度や安全性、使い勝手など、多角的な視点から専門知識を持つスタッフが積極的に発言し、「お客様の使いやすさ」という目標に向かって力を結集することで、カタチだけでなく、機能性も併せ持つルーフレールを開発する事ができました。
デザインだけでなく、それを長く使っていく中で、満足度がどんどん高まっていくような機能的な裏付けを持っていること。ココがSUBARUらしいところだと思います。(川嶋)
今月の語った人
西井 喬哉
株式会社SUBARU 商品企画本部
デザイン部 CMFデザイン課 (写真右)
1984年宮崎県生まれ。SUBARU入社後、同期の仲間と3人で1年に1回、2泊3日のツアーで全国47都道府県の食べ歩きに挑戦している。全国制覇まであと4県。これまでに訪れた中で印象的だったのは香川県。昼の1時間だけ開店しているうどん屋さんで食べた讃岐うどんの味は忘れられないそう。海産物もおいしく、島巡りも愉しいとのことで、これまでに3回訪れた。
川嶋 達也
株式会社SUBARU 第一技術本部
外装設計部 外装設計第一課 (写真左)
1980年千葉県生まれ。高校時代はラグビー部に所属。現在自分ではスポーツはやっていないが、全力でプレイする選手の姿が清々しい高校ラグビーや高校サッカーを好んで観戦している。30歳の誕生日を機に自分へのご褒美として腕時計を購入した。以来記念日に気に入ったブランドのものに買い替え大切に愛用している。
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