ここがSUBARUですVoL.81
NEW レヴォーグ
アイサイトXに装備された
SUBARUデジタルコクピット
運転に必要な情報を
分かりやすく表示
デジタルコクピットは、センターディスプレイとメーターという複数のディスプレイをCCU(コクピットコントロールユニット)で統合制御し、ドライバーに必要な情報を適切なタイミングで適切な場所に表示するシステムです。高精細の11.6インチ大型センターディスプレイには、ナビゲーションをはじめ温度調整など車両設定機能やラジオ、テレビなどさまざまな機能を集約しています。12.3インチフル液晶メーターは、ドライバーに必要な情報をグラフィカルに表示し、少ない視線移動で瞬時に認識できる先進的な液晶メーターです。
開発に際しては、新型レヴォーグの開発コンセプトである“継承と超革新”を踏まえ、①最新インフォテイメント機能の「使いやすさ」と、先進運転支援機能の「分かりやすさ」を追求し、快適性や安全性をさらに高めること。②SUBARUのフラッグシップにふさわしい、お客様の期待を超える先進コクピットを目指すこと。の2点を意識しました。「分かりやすさ」の一例をあげると、縦長の大型センターディスプレイを採用したことで、ナビゲーションの表示範囲を広げ、より遠方までの情報を見ることができるようになりました。さらにメーターを「地図画面」にして進行方向を上方に表示するヘディングアップ表示とし、センターディスプレイはノースアップで広いエリアを表示することで、より周囲の状況と自車の位置関係を正確に把握することができます。また、メーターの「アイサイト画面」は、アイサイトXの「渋滞時ハンズオフアシスト」や「アクティブレーンチェンジアシスト」などを使用している際、アイサイトの作動状況や、何を検知しているのかなど、検知や制御の内容を大きく、分かりやすく表示することで、安心してお使いいただけるモードです。
もうひとつ、メーターの「ノーマル画面」は、スピードメーターとタコメーターを2眼表示するアナログメーターを再現したモードです。こちらは、ワインディング路など、ご自身の運転でスポーティに走りたいというシーンでお使いいただけるよう敢えてクラシカルなデザインを残しました。
「使いやすさ」では、センターディスプレイの操作感覚をスマートフォンやタブレットに近づける要素を織り込んでいます。下部にホームボタンを設定し、アイコンの長押しで配置を入れ替えたり、欲しいアイコンへのショートカットを任意で設定したりすることもできます。また、センターディスプレイはひとつの画面を上下方向に3つの領域に分割し、上には外気温や時計など、従来のSUBARU車でMFD( マルチファンクションディスプレイ)に表示していた情報を表示し、センター部にはナビゲーション、下部エリアはヒーターコントロール画面を固定して表示しています。これにより、先進感のあるデザインでありながら、今までSUBARU車に乗られてきたお客様には違和感なく操作していただけます。
スイッチに込められた思想
センターディスプレイパネルのスイッチアイコンは、運転中も間違いなく操作できるよう、大きさや配置間隔をSUBARU独自の基準で決めています。タブレットに慣れた方には大きく感じるかもしれませんが、ドライバーから斜めに見下ろす角度で、視界の一端でとらえ、間違いなく操作するために必要なサイズです。また、あえて残したハードスイッチもあります。下部エリア左右にある温度調節スイッチ、デフロスターとリヤデフォッガーのスイッチ。そしてセンターエリアの左右にあるダイヤルです。使用頻度の高い操作や、視界確保など安全運転のために特に重要な機能は視線を移動せず感覚的に操作できるハードスイッチを選びました。デジタルコクピットの採用で機能増加に伴って増えるハードスイッチを減らし、使い勝手を高めることができます。けれど、使用頻度や重要性を見極めてあえてハードスイッチを採用する−そこにSUBARUのクルマ造りの思想があります。
今月の語った人
松本 央士(写真左)
電子商品設計部 電子商品設計第3課
群馬県高崎市生まれ。小学校から大学まで一貫して群馬県で学んだ生粋の群馬っ子。故郷のおすすめグルメは焼きまんじゅう。その素朴な味わいの魅力に気づいて欲しいという。学生時代には電気電子工学を学ぶ。論文のテーマは“透明の太陽電池パネル”。資源が豊富で無害な亜鉛の化合物を使い、ガラスなどにも使える半透明の太陽電池を作った。
柿丸 良佑(写真右)
電子商品設計部 電子商品設計第3課
島根県松江市生まれ。故郷のおすすめグルメは宍道湖で採れる特産のしじみ。地元の高専時代には、このしじみの生死を判別する機械づくりにチャレンジした。1000匹中1匹の死骸が他のすべての風味を悪化させるため、その判定はとても大切なのだが、その能力を持つ高齢者の数が限られていたため、完成した自動判別機は今も重宝されているという。
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