ここがSUBARUですVoL.114
都会的なSUVの魅力を硬質な画像で表現した
レヴォーグ レイバックのTVCF「登場篇」
2篇のCFに託した想い
今回のTVCFは、①都会的なSUVという新しいコンセプトのクルマをしっかりとご覧いただくこと。②レイバックという名前を知っていただくこと。③スタイリッシュなエクステリアデザインとインテリアの上質感をきちんと見ていただくこと。という3つのテーマを持って制作しました。また、SUBARUの機能価値であるアイサイトがもたらす安心感を伝えるために、当初は藤井隆さんと乙葉さんご夫妻に、レヴォーグ レイバックでプリクラッシュブレーキを体験していただく「体験篇」というシナリオで制作をスタートしました。しかし、そのシナリオでは先の3つのテーマを際立った形で表現することができず、「登場篇」というもう一つのCFを作ることになり、改めて企画を練りこんでいきました。ここでは「登場篇」の制作背景についてご紹介します。
「登場篇」で工夫したのは、「都会的な」という抽象的なイメージをどう表現するかということでした。撮影時にはまだ車両を公道で走らせることができなかったため、稼働していない倉庫の中で撮影を行うという制約もありました。そこで考え出されたのが、LEDライトを組み込んだパネルを使うというアイデアでした。大量のLEDライトで幾何学的なデザインに仕上げた黒色の背景パネル9枚を用いて、流れるような光をクルマのボディに映しこむ演出をすることで、硬質なイメージの疾走感を表現しています。
新しい名前を知っていただくために、CFでは正式名称のレヴォーグ レイバックから、SUBARUにお乗りの方ならすでにご存知の「レヴォーグ」を除いた「レイバック」のみを使っています。TVCFは、これを見た方が「レイバック」というキーワードをキッカケにWEBサイトやその他のメディアをご覧いただくための入り口だからです。特に最終シーンは「レイバック」というワードを覚えていただくための要でしたから、片仮名の明朝体的なフォントを用いて大きく表示しました。重ねるナレーションもシンプルに“3つのカメラでいのちを守る。新SUVレイバック新登場”という言葉を最終シーンのみに入れています。
都会的でスタイリッシュなエクステリアデザインを見ていただくために、撮影車両のボディカラーは新色のアステロイドグレー・パールを使用しました。この色は屋内で見るのと屋外の陽の光の下で見るのとでは印象が異なるため、屋内撮影のライティングのみで再現するのには技術的な限界があるのですが、レヴォーグ レイバックのスタイリッシュさを感じていただくために「登場篇」ではあえて使用しました。これに対して「体験篇」ではより親しみを感じていただけるセラミックホワイトのボディカラーを使用しています。
上質感を感じていただけるブラックとアッシュカラーの2トーンのインテリアは、しっかりとご覧いただくために、クローズアップでモーションをかけた表現としました。ライティングや動きを一つひとつ確認しながら撮影したため、「登場篇」の撮影の中でも最も時間をかけて収録したカットです。
今回、TVCFと同時進行でCFを入り口にしてお客様にご覧いただく車種サイトや、プレカタログも制作しました。すべてを同じタイミングで公開しなければならず、途中でCFが二篇になるなど、タイトなスケジュールでしたが、私と同じフロアに国内営業本部長がいて相談しやすい環境があったことや、さまざまな人が積極的に協力してくれたことで、速やかにプロジェクトを進行することができました。大きなプロジェクトでもコミュニケーションを円滑にして臨機応変にPDCAを回すことができるのはSUBARUの良いところだと思います。
今月の語った人
伊藤 達也
株式会社SUBARU 国内営業本部 マーケティング推進部 宣伝課
神奈川県平塚市出身。自宅から10分でビーチという環境で育つ。小さいころからお正月には箱根駅伝を観て育ったこともあり、中学高校時代は陸上競技部に所属。一発にかける集中力が勝敗を決める走り幅跳びが好きで、県大会まで出場した実績を持つ。2010年より生産技術のエンジニアとしてトヨタの元町工場に勤務。2017年からはTOYOTA GAZOO Racingのマーケティング部でモータースポーツやスポーツカーの広告・プロモーションを行う。2022年6月にSUBARUに出向し、現職に就く。「畑違いのSUVの広告・宣伝を担当することになり最初は戸惑いましたが、おかげさまでレヴォーグ レイバックに対する反響も良く、今は大きなプロジェクトを任されたことに感謝しています」(伊藤)
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