Photographs●田丸瑞穂

Photographs●田丸瑞穂

宮下：レヴォーグ レイバック（以下レイバック）の純正アクセサリーを開発するに当たって狙いとしたのは、レイバックの上質さを極めた「洗練」「熟成」をキーワードに「上質な世界観とお客様の個性を演出するアイテム」を造ることでした。ここでは、パッケージデザインとして設定したプレミアムアーバンパッケージについてご紹介します。レイバックは内外装の品質や車内の静粛性など、ベースモデルの完成度が非常に高く仕上がっているため、純正アクセサリーも「上質な都市型SUV」という方向性は変えず、見た目の迫力を増してさらに上質感を高めるパーツを目指して開発しました。具体的にはSUVとして車両の厚みや縦方向のボリューム感を強調することを狙い、ボディ下部の前後バンパースカートやサイドアンダースカート、ホイールアーチトリムを設定しました。カラーはボディ同色とクリスタルブラック（艶のある黒：タイプブラックに設定）の2タイプを用意。ボディ同色の方は、全体の塊感を見せることで、洗練された都会らしさを演出しています。クリスタルブラックは都会の景色の中でも映えるSUVらしいスポーティなスタイルを創出します。

株式会社SUBARU アクセサリー企画部　宮下 裕次

松永：これらのパーツはスバル用品のスタッフと一緒に開発したものです。デザインのキーとなったのはリヤバンパースカートの左右マフラー後方に設けたステンレスフィニッシャーでした。マフラーを覆い隠すことで、より都会的で洗練されたイメージを創出しています。ただ、本来のマフラーの性能を損なうことなくこのデザインを成立させるためには、走行時のマフラーの動きや排気熱も考慮してバンパーの内側に煙突状の専用の補助部品を取り付けるなど、純正パーツだからこその苦労がありました。

ホイールアーチトリムは、一部を除き従来の部品に被せて貼り付けるタイプですが、各パーツをつなぐ部分で工夫しました。フェンダー側の端末をバンパー側の端末に潜り込ませることで下側のバンパー素地が見えない構造とし、後付け感をなくしています。また、リヤドア部は従来部品に被せてしまうとドア開閉時に干渉する恐れがあるため、従来部品を外して交換する構造とし、上質感を損なわないように配慮しました。

フロントバンパースカートは左右セパレートタイプとしました。フロントバンパーには歩行者保護エアバッグを作動させるためのセンサーがあり、剛性が緻密に管理されているため、レイバック本来の安全性能を損ねないよう配慮したためです。シルバーガーニッシュ部には別売のLEDアクセサリーライナーを取り付けることもできます。前後のバンパースカート、ホイールアーチトリムとのデザインをつなげるサイドアンダースカートは、リヤホイールの前に「LAYBACK」ロゴと純正アクセサリーのブランドカラーのターコイズブルーを差し色として加え、特別感を演出しています。宝石のターコイズには「危険や不運を祓う、旅の守護」というパワーがあると言われており、「安心と愉しさ」「交通安全」という思いを込めて、純正アクセサリーのブランドカラーに採用しました。

株式会社SUBARU アクセサリー企画部　松永 晃汰

宮下：フロントグリルも上下の厚みを出したかったので、センターのウイングを外したメッシュ形状を採用しました。メッシュ部は星空をイメージして、ベース部のマットブラック塗装に夜空の星をイメージしたダーククロームメッキのパーツを配置し、中央部にSUBARUの六連星エンブレムを配置しています。ダーククロームメッキの星をつなげるとヘキサゴン（六角形）メッシュとなります。ホイールは、静止状態でも今にも動き出しそうな躍動感ある造形とし、ブラック塗装にターコイズブルーの差し色を加えたものと、ライトグレー塗装の2タイプを用意しています。

※フロントグリル、ホイールはパッケージには含まれません。

松永：「安心と愉しさ」を重視するSUBARUは、純正アクセサリーも車両開発と同じ設計要件の下、車両開発と連携をとりながら開発しています。今回はその完成度もとても高く仕上がった自信作ですので、チャンスがあれば、ぜひ近くでご覧いただけると嬉しいです。