COCOSUBA

ここがSUBARUですVoL.94

COCOSUBA

LEGACY OUTBACKに搭載した
ハーマンカードン
サウンドシステム


COCOSUBA ココ→ COCOSUBA ココ→

1左右フロントドアにレイアウトされる7×10インチミッドウーファー 2カーゴルームに搭載される200㎜サブウーファー 3インストルメントパネル上部左右に搭載される中高域ユニティスピーカー 4ドライバーズシート下にあるアンプユニット 1左右フロントドアにレイアウトされる7×10インチミッドウーファー 2カーゴルームに搭載される200㎜サブウーファー 3インストルメントパネル上部左右に搭載される中高域ユニティスピーカー 4ドライバーズシート下にあるアンプユニット

Photographs● 田丸瑞穂

Photographs● 田丸瑞穂

音源を忠実に再現

カーオーディオで良い音を再現するためには第一にスピーカーを設置する土台を強固にすることが重要です。空気の波を作り、音として前方に出力するスピーカーの機能を最大限に発揮させるためには、反作用として裏側に生じる振動をしっかり抑えなければならないからです。その点で、走りの良さを求めて剛性を飛躍的に高めたフルインナーフレーム構造のスバルグローバルプラットフォームは、アウトバックの音響空間づくりにも貢献してくれました。もう一つ大切なのがスピーカーのレイアウトです。これに関してはハーマンカードンのチューニング担当エンジニアと綿密なコミュニケーションを重ね、クルマの衝突安全性能や軽量化などさまざまな部署との間の調整を経て場所を確保していきました。

ハーマンカードンはSUBARUのカーオーディオ開発のパートナーとして、10年以上共に研究開発を続けてきました。ハーマンカードンとタッグを組んだのは、“音源を忠実に再現する”という音響空間づくりの価値観を共有できたからです。カーオーディオの作り方としては、クラシックやヘヴィメタルなど、あるジャンルに特化してチューニングする手法もあります。そうすると確かにそのジャンルの音を再現した時にはとても良い仕上がりになるのですが、異なるジャンルの音源に対しては音の再現力が弱まってしまいます。私たちはSUBARUに乗るあらゆるお客様に良い音を提供したいという思いがあり、それが “音源を忠実に再現する”というハーマンカードンのモノづくりの姿勢と合致したのです。

コネクティッドカー研究実験 第一課 日沖  豊

コネクティッドカー研究実験 第一課 日沖 豊

前方から音が迫ってくる臨場感

アウトバックでは、カーゴルーム左側に超低域の音を発生する200mmのサブウーファーを設置しました。低周波の音は透過性が高いため、カーゴルームに荷物を積載しても影響を受けることはありません。インストルメントパネル上部には高域の80mmスピーカーと中域の16mmスピーカーを同軸上に配置したユニティスピーカーを左右にレイアウトしました。これで目の前のステージからヴォーカルが聴こえてくるような臨場感のある音空間を再現しています。さらに前席左右ドア内部に低域音を発生する7×10インチ楕円型ミッドウーファーを設置。後席の乗員にも良質な音を愉しんでいただけるよう、左右リヤドア内部には170mmスピーカーと25mmツイーターを同軸上に配置したコアキシャルスピーカーをレイアウトして、低域から高域までの幅広い音を再現しています。また、圧縮されたデータで省かれてしまった音を復元する「Clari-Fi(クラリファイ)」、音質向上と消費電力低減に貢献する「GreenEdge(グリーンエッジ)」など、ハーマンカードンが開発した最先端の音声処理技術を搭載しています。

開発中、特に悩んだのがそもそも音源に忠実な音とは何か? ということでした。音源は生の音をコピーしたものですから、録音や編集技術の違いで音質は大きく変わります。生音に近づけるべきか、コピーされた音源をそのまま出せば良いのか? この問いに正解はないのですが、10年来ハーマンカードンのエンジニアと共に同じ音を何度も聴いて開発を続けてきた過程で、“これがベストだ”という音がほぼ一致してきました。アウトバックには現時点で私たちがベストと思えるシステムを搭載しています。

ハーマンカードンサウンドシステムの開発を通して感じているSUBARUらしいところは、“本質を考えたモノづくり”です。巷にはスピーカーの個数の多さを誇ったものや多彩なイコライジング機能を備えたカーオーディオがありますが、私たちは“音源を忠実に再現する”という本質のために必要なものを必要なだけ配置しています。試乗の機会がありましたら、ぜひ普段聴いている音源を再生してみてください。音に含まれている情報量の多さに驚かれるはずです。一度聴いていただければどなたにもきっと“いい音”と言っていただける自信があります。

今月の語った人


日沖  豊 コネクティッドカー研究実験 第一課 

日沖 豊

コネクティッドカー研究実験 第一課 

札幌市出身。ロボットのTVアニメをキッカケにアニメ、ゲーム、ロボットが大好きになり、工業高校在学中はロボット研究部に所属。“ジャパンマイコンカーラリー”にチャレンジ。マイコンカーを制作し、決められたコースを自走させてタイムを競うという全国の工業高校生による大会で、北海道大会で5位に入賞。ここでモノづくりの愉しさを知り、その後エンジニアとしてSUBARUに就職。休日はカワサキのバイクのメンテナンスを楽しんでいる。群馬県内でお気に入りのツーリングスポットは赤城山、榛名山への山道だそう。

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